東海サルサ歴史館 第9回 「茶店人形ライブ」


☆怪しい?喫茶レストラン「茶店人形」

1987年秋、Cojnunto Domesticoはようやく初ライブを迎えつつあった。初ライ ブは当時の女性カンタンテが通っていた自由学院短期大学の学園祭と決まってい たが、その後のスケジュールはまだ決まっていなかった。
どこか出られそうな ハコはないか、月刊ALLやOur Cityなどを見ていたところ、「出演者募集」の文字が 目に入ってきた。橘の「茶店人形」。サテンドールと読ませるらしい。喫茶店と いう風情の店なのだが、週末など時折Jazzなどのライブが入っている。
ダメもとで電話をしてみると、「テープを送れ」という。結局、初ライブのテ ープを送ったのか、練習時に取ったテイクを送ったのか憶えがないが、テープ を送ったが、そのテープとは別に、オーディションをかねて出演してもらうか、 ということになった。1987年の12月である。当日は、お店に勤務するフィリピ ーノのコックの関連でか、フィリピン料理のパーティで、お水系らしいフィリ ピーナの客が多かった。
狭い店内で、備え付けのアップライトピアノを取り囲むようにしてセッティン グしたものだ。が当時はまだメンバもすくなく、それで収まったが、今のメン ツではとても入らないだろうな(フロントだけで5人もいるんじゃね)。

30分ぐらいずつの2ステージで、やれる曲を全部やったが、これが妙に受けた。 特に、当時やっていたラボーのボレーロ「Un Amor De La Calle」。フィリピー ナ達は少しスペイン語もわかるらしく、歌詞の内容にニヤニヤしている。canta のアルベルトは非常にやりにくかったようだ。
この時のメンバは

アルベルト/アキコ(Canta, Coro)、
丹羽(Conga, Coro)、バンコ横井(Bongo)、小幡(Timb)、
水谷ヨシロー(Piano)、吉岡(Bajo)、若原(G)、
長谷川/松野(Tp)

長谷川さんは春日井カントリージャズオーケストラというビッグバンドの方で デビューライブからしばらくお手伝いいただいた。松野君はなぞの公務員?で 結局2ヶ月しか在籍せず、ライブに参加したのはこれ一回キリだった。
曲目は

Todos Vuelven
Mucho Mejor
Pablo Pueblo
Un Amor De La Calle
Maria Cervantes
Falsedad
Lluvia

今もやっている曲はひとつもない。(Un Amor De La Calleは後にマーク近藤の歌唱で復活)
残念ながら、この時の記録は録音、写真とも何も残していない。

これ一回きりかと思われたが、その後「面白い」ということでお仕事の声がか かり、翌年2月にはバレンタインパーティイベントで演奏した。この時にはホー ンセクションの都合がつかず、ホーンレス編成で、ギタリスト若原がディストーションギターで、また、アルベルトがシンセを弾いた。後にも先にも一回きりのハードロック仕様「Cantando Viviré」を演奏した。これが、後に毎回演奏することになるCantano Vivireの初演だった。
この後ももう一回ぐらいお仕事のお声はかかったはずだが、スケジュール調整がつかず、そうこうしているうちにお店は移転されたか、なくなってしまったようである。

(レロライ~名古屋サルサ通信~ #0009 2000/11/24から)